熊本地震から9年が経過した今、電気通信設備の耐震対策は大きく進歩しました。2016年の震災では携帯電話基地局の約10%にあたる400局が停波し、通信インフラの脆弱性が浮き彫りになりました。この経験を踏まえ、総務省が定める「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準」も度重なる改正を重ね、より堅固な通信設備の構築が求められています。
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株式会社テークシスは、熊本市北区を拠点に移動体通信工事・電気通信設備工事・電気工事を手がけております。熊本地震の教訓を受け、より安全で信頼性の高い通信インフラの構築に取り組み、九州全域での工事実績を積み重ねています。電気工事士の資格取得支援も行っており、未経験者も安心して通信工事業界でキャリアを積むことができる環境を整えています。
熊本地震による通信設備被害の実態
2016年4月の熊本地震では、九州地方で初めて震度7を観測し、通信インフラに深刻な影響を与えました。総務省の調査によると、固定通信網では最大約2,100回線が被災し、携帯電話基地局については熊本県内の約10%にあたる400局が停波する事態となりました。
被害状況の詳細分析
熊本地震における通信設備の被害は、主に3つの要因に分類できます。停電による被害が最も多く、全体の約75%を占めました。これは商用電源の供給停止により、基地局設備が機能停止に陥ったためです。
「参照:総務省 平成29年版情報通信白書」
土砂崩れや商用電源の停電による停波が発生し、阿蘇市や南阿蘇村を中心とする阿蘇郡周辺、熊本市、益城町などで大きな被害を受けました。重要な基地局の停電による停波は2局、伝送路断により停波した重要な基地局は4局に留まったものの、局地的な地震の影響で集中的な被害が発生しました。
復旧プロセスと課題
熊本地震では、東日本大震災の教訓を活かした災害対策が功を奏し、比較的早期の復旧を実現しました。東日本大震災では復旧に数か月を要したのに対し、熊本地震では一部の地域を除き電気、水道、ガスともに数日から数週間程度で復旧しています。
通信事業者各社は、隣接局によるカバーや移動基地局車の配備等により、実際に通信の疎通に支障をきたす地域を最小限に抑制しました。これにより、発災直後から比較的平常時と同等の情報行動が可能な環境を維持できました。
最新の電気通信設備耐震基準
熊本地震の教訓を受け、総務省では「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準」を段階的に改正し、災害時における通信サービスの確保を強化してきました。2025年3月には、2024年1月に発生した石川県能登地方の地震を踏まえ、携帯電話基地局等の停電対策の強化に関する改正も実施されています。
安全・信頼性基準の概要
現在の安全・信頼性基準は、設備及び設備を設置する環境の基準である「設備等基準」と、設計・施工・維持・運用の段階での「管理基準」に区分され、合計114項目376対策から構成されています。これらは電気通信事業法に基づく強制基準としての技術基準と両輪となって、情報通信ネットワークの安全・信頼性の確保を図っています。
安全・信頼性基準は、通信の安定的な提供、通信の疎通の確保、通信の不正使用の防止等を目的として、情報通信ネットワークを取り巻く外的な脅威や自らが持つ内的な脆弱性に対する耐力強化を図る総合的な推薦基準です。
基準の改正履歴を見ると、災害の経験を踏まえた継続的な改善が行われていることがわかります。令和2年には令和元年房総半島台風を受けた停電対策等の充実、令和7年には令和6年能登半島地震を受けた停電対策等の充実が図られています。
技術要件と実装方法
電気通信設備の耐震対策では、設備の物理的強度向上と電源確保が重要な要素となります。建設業界全体では2024年時点で477万人の就業者がおり、そのうち電気通信工事に関わる技術者は約37万人となっています。
構造的耐震対策
基礎工事:地盤調査に基づく適切な基礎設計
アンカー設備:想定震度に応じた固定方法
免震・制振装置:設備保護のための振動制御
電源確保対策
非常用発電機:長時間運転可能な設備配置
蓄電池システム:瞬断対策と容量確保
燃料供給体制:災害時の燃料確保計画
冗長化対策
ルート多重化:複数経路による通信確保
予備設備:重要設備のバックアップ体制
移動基地局:緊急時の代替通信手段
「参照:総務省 情報通信ネットワーク安全・信頼性基準等の概要」
九州・熊本で求められる施工技術
九州地方は火山活動が活発で地震リスクも高い地域特性を持ちます。熊本地震の震源となった布田川・日奈久断層帯をはじめ、複数の活断層が存在するため、これらの地域特性を十分に考慮した耐震設計が不可欠です。
地域特性を考慮した設計
熊本地震では、「前震」と「本震」という特殊な発生パターンを示しました。4月14日21時26分に発生したマグニチュード6.5の地震に続き、4月16日1時25分にはマグニチュード7.3のより大規模な本震が発生しています。このような連続地震に対応できる設計が重要です。
熊本県内では、阿蘇カルデラ周辺の火山灰土壌や有明海沿岸の軟弱地盤など、多様な地質条件が存在します。これらの地域では、地盤改良や杭基礎工法の適用など、地質条件に応じた基礎工事の選定が重要となります。
最新の工事技術
現在の電気通信設備工事では、ICT技術を活用した施工管理と品質確保が進んでいます。建設業界全体でDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進される中、通信工事分野でも3次元測量やドローンを活用した現場管理、IoTセンサーによる設備監視システムの導入が進んでいます。
建設業界の就業者数は1997年の685万人をピークに減少傾向にありますが、電気工事士の有効求人倍率は高水準を維持しており、熊本市を中心とした九州地方でも求人需要が旺盛です。第2種電気工事士の資格取得支援制度を活用することで、未経験者でも通信工事業界でのキャリア形成が可能です。
災害に強い通信インフラの実現に向けて
熊本地震の教訓を活かした電気通信設備の耐震対策は、単なる技術的対策にとどまらず、地域の安全・安心を支える社会基盤の強化につながります。総務省が定める安全・信頼性基準の継続的な改善と、現場での確実な実装により、災害に強い通信インフラの構築が進んでいます。
九州地方の地域特性を理解し、最新の施工技術を駆使した電気通信工事は、今後も重要性を増していきます。建設業界全体で人材確保が課題となる中、電気工事士の資格を持つ技術者の需要は高まり続けており、熊本市を中心とした九州エリアでの求人も活発化しています。
株式会社テークシスでは、熊本地震の経験を踏まえた高品質な通信工事を提供し、地域社会の安全・安心に貢献してまいります。未経験者への資格取得支援も充実しており、電気工事士としてのキャリアを九州で積みたい方をお待ちしています。
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